2013/09/10

景色のこと①





“景色”というと家の外の事に使うけど、私は家の中にも景色があると思っています。

設計するときに最も大事にしていることの一つが家の中の“景色”です。

大学の夏休み、オープンデスクで黒川雅之先生の事務所に伺ったことがあります。
私たち学生の作品を最後に見てくださり、コメントを丁寧に頂いた記憶があります。
拙い私の作品に対して、“きみは目線でものを考えているね”と言ってくださいました。
“男性はなかなかそういう視点で考えられない”とも言っておられました・・・・・
なにしろ何十年も前のことです。
記憶が良い方に勝手に変わっている可能性もかなり大ですが・・・。

ここからは遠い記憶の思い込みです。
すごく嬉しい言葉を言って頂いた・・と今でも思っています。

それからも、この仕事をやっていて色々考え方は違ってきたところもありますが
目線で考える、景色を創って行くことは私の中心になっています。

そして
そこから何が見える?
何が聞こえて、どんな匂いがする?
手に触れた時はどんな温度を感じる?
目をつぶると何を感じる?

そして 
そこから移動する時どんな風に景色は変わっていく?
次の場所からはどんな景色?

と考え続けてます。

写真はキッチンからの景色です。
吹き抜けの向こうの庭が出来上がって行くのが楽しみです。



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